レースカーテンを設置しました
私のセカンドハウスとなるi-smartⅡはリビングに12尺のパノラマウィンドウを搭載しており、家の日当たりが抜群に良いため、冬季はカーテン等がなくガラスのままだと暑くて仕方ありません。
ハニカムシェードを閉めていれば日射熱でオーバーヒートはしませんが、部屋が暗くなりますし、窓から入る日射熱が勿体ないのでハニカムシェードは上げたいところです。
我が家は旧省エネ地域区分でいうⅡ地域であり窓ガラスが断熱Low-Eのトリプルサッシとなっていますから59%の日射取得率です。Ⅲ地域以南の遮熱Low-Eの場合は37%の日射取得率です。
夏に設置したシェードは強風の時に取り外してしまったので、ハニカムを上げれば家の中が丸見えかつ日射熱でオーバーヒートしてしまいますから、カーテンを設置することにしました。
設置したカーテンは防炎仕様の黒いレースカーテンです。我が家はキッチンやカップボードがブラックということもあって色的には合っていると思います。
ミラーのレースカーテンであるため、外からは全然見えません。外壁もブラックです。
カーテンの設置は10年ぶりでしたが、カーテンレールを水平に取り付けるために5センチの高さに切った段ボールを窓枠上部に当てながらレールのねじを順番に止めて水平を取りました。
参考までに12尺のパノラマウィンドウに設置したレースカーテンの片側の寸法は以下でした。
▲カーテンのフック:Bフック(レールが隠れるタイプ)
◆カーテンの幅(cm):191
◇カーテンの丈(cm):215
なぜブラックのレースカーテンなのか
白いレースカーテンの場合、日射熱を3割近くは屋外にはじいてしまうため、冬季は日射熱を最大限に活用するために日射熱を吸収する黒いのカーテンで太陽熱を取りこぼさない作戦です。
ヒートエナジーという太陽光を受けて発熱する生地があるのですが、今はカーテンとしては製造していないようで注文しましたが品切れとのことでした。
そこで、白いアルミ蒸着のレースカーテンか黒いレースカーテンか悩みましたが、黒の方が熱をはじき返さないだろうという想定から黒いレースカーテンにしました。
なお、我が家の南側の屋根は軒が出ているため、夏季には12尺のパノラマウィンドウから日射熱が侵入しない設計になっています。
もし、屋根の軒がなければ黒いレースカーテンは夏場に日射熱を吸収してしまい室内は暑くて仕方がないと思います。
また、窓の日射制御ができている高気密高断熱住宅には窓の網戸は無くても良く、実際に私の自宅であるi-cubeもセカンドハウスのi-smartにも網戸は一箇所も設置されていません。
よく一条の営業さんがロスガードがあるから窓を開けて換気する必要がないため窓には網戸は不要と説明するようですが、それだと説明が不十分で、窓の日射制御ができているなら窓を開けて室温調整する必要がないため窓の網戸は付けなくて大丈夫が正解だと思います。
オーバーヒートしなくなった
レースカーテンを設置したことにより、室内がオーバーヒートしなくなりました。
我が家は冬季の天気の良い日は日中はずっと無暖房状態となりエアコンは止まっています。昼間の太陽熱をどこまで夜間に繰り越せるかが課題であると言えます。
以下は昨年の1月5日の状況で、窓にカーテン等の日射遮蔽物がない状況です。真ん中の白いみはりん坊Wによると室温は26.8℃と非常に暑い状況です。リビングに座っていると日射が直撃しつつこの室温なのでポカポカ暖かいを通り越して暑くて耐えられない状況です。
以下は一日中晴天の時にレースカーテンを閉めた状態の室温です。日射はレースカーテンに程よく遮られていて、室温は22℃でしたが、直射日光があると22℃の室温でも暖かいです。
やはり、一条ハウスの断熱性能では日射熱をまともに取り入れるとオーバーヒートするため、冬季においても窓の日射制御は重要ですね。
逆に都市部などで冬季は窓から日射熱の取得が見込めない場合は、家から熱が逃げないように総二階で真四角の家の形にして窓を小さくすると良いでしょう。
良くある事例として、冬季の日当たりが悪い家が窓を大きく設計してしまい、冬季は日射が入らず家は寒く、逆に夏季には大量の日射熱が窓から入ってしまうという真逆な家作りです。
日射熱はどこに逃げたのか
12尺の窓から取得した日射熱は各部屋に分散していったようです。サーモグラフィで熱がどこに逃げたのか見てみましょう。我が家は一条ハウスでありながら床暖房を運転せずエアコン暖房です。
まず、レースカーテンが設置されている窓の温度です。ガラス自体は50℃近くの温度になりますが、カーテンは40.5℃でした。
サーモグラフィでみるとカーテンに当たった日射熱はリビングの天井を温めていることがわかります。床のフローリングでは蓄熱できないため、天井の石膏ボードへの蓄熱をしたいところです。
そして、一階リビングの天井を温めてから逃げた熱はロフトの天井にも逃げていました。我が家は平屋なので二階建ての家であれば二階を温めていることになります。
以下は日射の当たらない北側の部屋の北の外壁は20.2℃でした。ドアを常時開放しているためここにもリビングから逃げてきた熱が来ているようです。窓の上にはまぐさの形がハッキリ見えます。
ドアを常時開放しているお風呂は床が20.5℃でした。床暖房は入ってませんよ。
良く一条施主がお風呂はそれほど暖かくないと言いますが、それは使い方の問題であると思います。お風呂に入ったら真っ先にお湯を床等にかけて浴室の表面温度を上げると良いでしょう。
また湯上りには体をタオルで拭かないでお風呂を出て、寒いという人がいますが、体に水がついていると気加熱によって熱を奪われて体感温度がかなり下がります。
床暖房を使っていないトイレはドアを常時閉め切っているため北側の外壁の温度は18.2℃と低いです。トイレを暖かくしたい場合は外壁に触れる面積を小さくした方が良いでしょうね。
一条工務店の床暖房はトイレと浴室にも設置されますが、トイレは便器の部分には設置されないため、温水パイプの量が多くありません。
トイレは人感センサー連動の換気扇がついているため換気として窓は必要ありませんから、トイレを暖かくしたい人は窓無しにしたり外壁に触れない場所にトイレを設置しても良いでしょう。
最後に
本日は日射熱によるオーバーヒートを防止しながら日射熱を建物に蓄熱させて冷え込む夜間の暖房費用を抑えようという実験でしたが、ある程度の効果はあると思います。
高気密高断熱住宅は日射熱を冬季に利用することがセオリーですが、実際には日射熱が当たる窓際にコンクリートの土間等がなければ蓄熱できずに室内がオーバーヒートしてしまいます。
今回、黒いレースカーテンを使ってオーバーヒートを回避しつつ日射熱を有効活用しようと試みましたが、カーテン生地自体が熱くて触れないほどの発熱はしませんでした。
二軒目の家の時に窓枠に黒く塗装されたアルミの網戸の網を設置したことがありますが60℃ぐらいまで発熱したので、室温を相当に高めるには金属に日射熱を当てる必要があります。
やはり、熱伝導率の高いアルミを黒く塗ったものを窓際に設置して発熱させたいですね。ただし、あまりにも窓ガラスに近いとガラスが熱割れしてしまう点には留意が必要です。
一条工務店は太陽光発電の次は外壁に黒いアルミ板などを設置して発熱するソーラースパンドレルを開発してはと思います。これは昔からあるものですがあまり普及していません。
日本は太陽熱を利用した太陽熱温水器やソーラースパンドレルのようなローテク機器よりも太陽光パネルや蓄電池などのハイテク製品に向かい勝ちなので、昔からあるローテクをもっと家作りに取り入れて欲しいですね。
本日は以上でございます。