土地探しと地盤調査結果

お久しぶりです。こちらのプログでは久々の投稿となります。

しばらく土地探しをしていました。そして、良い土地が見つかったため、いよいよ私にとって四軒目となる注文住宅の建築がスタートします。本日は土地探しと地盤調査結果についてです。

ブログの内容が紛らわしいですが、三軒目の実家の建替えが「さらぽか i-cube」で今回の四軒目の建設が「平屋 i-smartⅡ」となります。

 

小屋ブーム

(出典:無印良品の小屋

世間では「小屋ブーム」なんて言われていて、田舎に数十万円の小屋を建てて生活している若者もいます。無印良品からは本体が300万円台の小屋が発売されています。

そもそも、なぜ私が小屋が欲しいと思ったかと言えば、仕事の都合から休日が休めるか休めないか分からない時に予約なしでブラっと泊まれる場所を確保したいと思っていました。若い時から田舎暮しに憧れていたということもあります。

ただ、自宅から遠い場所だと行かなくなるとか飽きるという懸念があるため、自宅から3時間以内、周辺にレジャーがあり、季節を愛でながら過ごせる景観の良い土地で、畑仕事と釣りができる永住可能な場所を探していました。

しかし、希望条件に合致する場所はありましたが標高が高く寒冷地であったことが問題でした。断熱の弱い小屋では寒冷地で快適な生活は送れません。全館冷暖房を一度味わってしまうと、小屋であっても高気密高断熱を求めてしまいます。

そして一般に高原の夏は涼しいというイメージがありますが、気温が低いために相対湿度が高くなることからカビに悩まされるということも悩みの種でした。高原にはむしろ夏に全館除湿が可能な高気密高断熱住宅が必要だということです。

住宅ローンの金利が低い状態のいま、お金は何とか借りる事はできる状況です。でも、田舎の知らない工務店で家を建てるのは怖いため、それなら全国で施工可能な一条工務店で小さい家を建ててしまおうと思った次第です。

 

誰にでも小屋は持てる

私のブログをみて別荘を建築している思われる方もいるでしょう。実態は全然違いまして、四軒目の家は管理費の高い別荘地ではなく田舎街の住宅地の外れに建てます。

私は資産家でもないサラリーマンですから自宅が豪邸で高級車に乗り、さらに別荘を持っているという優雅な方とは違います。資金調達はすべて給与と住宅ローンであり、車などは10年ものの車を中古で買って乗っています。

もう少し歳を取ってから田舎暮らしを始めようと考えていましたが、善は急げというか今を生きるというか、住宅ローンが低金利だということが最大の要因ですが、倹約した生活を送れば将来の夢を前倒しすることは可能だと判断しました。

住宅ローンを返済するために仕事の頑張りは必要だと思いますが、いうなれば誰でも田舎に小屋や小さな家を持つことはできると思います。何にお金を掛けるかという違いであって、共働き世帯なら十分に小屋や小さな家を持つことは可能だと思います。

ただ、金利の安い住宅ローンを組むとなると民間銀行のセカンドハウスローンは審査が難しいということもあり、やはり審査が寛容なフラット35のセカンドハウスローンが良いだろうという結論に到りましたが、土地代がどれだけ掛かるか不透明でした。

一条工務店では例えば50m2の床面積でも家を建てることは可能ですが、フラット35のを借りるためには70m2以上の床面積が必要になるため、最終的には小屋という規模では収まらなくなってしまい平屋の小さなi-smartを建てたいと思うようになりました。

 

土地を探すにあたって

「土地に掘り出し物はない」と言われていますから色々な観点から確認した方が良いと思います。

  • 登記簿での権利関係の確認(借地権や地役権の設定など)
  • 自治体のハザードマップの確認(土砂災害、水害、液状化など)
  • 建設制限の確認(都市計画、容積率や建蔽率、風致地区など)
  • インフラの状況(接道状況、私道の有無、電気、上下水など)
  • 土地の状態(隣地境界、擁壁、傾斜、埋設物など)
  • 住環境(陽当り、騒音、駅、学校、スーパーなど)
  • 価格相場の確認(安い土地には理由がある)

一般的には旗竿地や道路が狭いとか陽当りなどにより、土地の価格は上下しますが、それでもべらぼうに安くなることはありません。土地が安い場合は何か理由があるはずです。

今回は資金面から土地代を抑えないと建物に回るお金が少なくなってしまうため、土地が広すぎずに地盤改良や大掛りな外構の必要がない土地が理想的でした。探し始めは良好な物件が無かったですが、ある日ネットにピンとくる物件が出てきました。

その土地は盛り土がしてあるということと、土砂災害警戒区域(イエローゾーン)が近いという難点がありますが、大型台風が通過しても周囲になんの変化もなかったこともあり、がけ崩れはないだろうと個人的には判断しています。

ただ、それ以外の面では私にとっては満点に近い条件の土地で住宅街の外れであるため浄化槽ではなくて下水道が使える点がすばらしいです。しかし、坪単価が相場の半分程度だったので、少し土地が割安ですねと売主さんに確認しました。

売主さんからは接道状況から土地を小さく切り売りできず販売価格を抑えて大きな土地のまま売りに出さざる得なかったとのことでした。そして、造成費用が結構掛かってしまったため早く売って回収したかったようです。

土地が安かった理由について納得ができたため、早速購入の申し込みをいたしました。

 

四軒目の建設地は寒冷地

建設地は世間的には観光地に分類されているため、都市部から高速バスが出ています。建設地から毎日会社に通勤するのは高速道路の渋滞が頻発するため難しいですが、会社帰りに高速バスに乗って現地入りすることは可能です。

上下水完備であり電気は当然ながらインターネットの光回線も引ける都会の様に住める田舎です。若干、冬季に積雪があること以外は自宅と住環境はあまり変わりません。

ただ、土地のすぐ後ろの山には熊が出た事もある田舎なので、都市部のような30坪というような小さな土地は売られておらず、最低でも70坪以上の大きさの土地が売られている場合が多いです。

そして、標高が高いため次世代省エネ基準では盛岡などと同じくⅡ地域に分類される寒冷地です。冬季はマイナス10℃なんてこともあり、窓にはトリプルサッシがどうしても欲しいところです。

凍結深度は45センチの地域なので、ある程度の積雪と基礎コンクリートの根入れ深さや水道管の凍結防止など今までの家作りでは経験したことのない知識に出会えることがとても楽しみです。

 

購入した土地は盛り土がされている

今回購入した土地は140坪程度ある大きな土地です。坪単価が安いため都市部では考えられない価格で大きな土地が買えました。さらに売主物件だったため仲介手数料がなく非常にラッキーでした。

寒冷地では凍結深度より上にあるものは冬季は霜で浮いてしまうため、隣地境界は温暖地のようなコンクリートのブロックではなく地面に根入れしたコンクリートの土留めになっています。

さて、私には別荘地の森の中に土地造成をしてログハウスを建てるようなお金はないため、小さな普通の家が建てられる造成費用があまり掛からない住宅地の平坦な土地を探していました。

購入した土地は休耕地から新規に土地造成をしたため境界がはっきりしている安心の物件です。ただ、南側の道路より土地が低かったため土地造成に当たり50センチの盛り土を全体に実施して高さを合わせて販売されていました。

全体に50センチの盛り土をしてもまだ北側の道路と80センチの段差があるため、土地の北側の一部に道路との高さを合わせるために80センチの盛り土がしてありますが、この盛り土には追加で一次外構としての土留めが必要になります。

一般に盛り土がしてあると地盤改良は免れないと思いますが、今回の土地は価格、場所、陽当り、眺望、上下水など、すべてが希望通りであったため地盤改良費用はやむなしと判断して契約しました。

しかし、場所がら盛り土の土質が違ってました。赤土や黒土ではなくて土というよりは砂利に近い感じの少し粘土や砕石が混ざった火山礫(かざんれき)でした。

多孔質の火山礫であるため水はけは良いのですが、養分が全然ない土というよりは小粒の砂利といった感じの土質であるため家庭菜園には向かないので、こんな広い土地でなにをするのか困ったなと感じていました。

この火山礫の盛り土は50センチほどですが、凍結震度までの根入れを考えると建築する際の地盤は盛り土の下ということになりますからこの地層の硬さが問題になるわけです。

購入前の地目は「畑」でしたが、周囲よりくぼんだ土地の形からみて、昔は田んぼではないのかと思っていました。ただ、地盤サポートマップで地形をみると、「山地」と「火山山麓地」の境目にありますから、深い部分の地盤は固いはずです。

建築する家は平屋なので地盤改良が必要な場合は改良する面積が広くなりますが、恐らく表層の土にセメントを混ぜて改良する表層改良の地盤判定になるのではないかなと想定していました。

ただ、表層改良した土地はカチカチになるため土地への埋設物をできれば回避したい私としては、i-cubeで実施した砕石パイル工法を採用したいところですが相当な金額になることが懸念されていました。

 

地盤判定結果は「地盤改良なしのベタ基礎」

 

まだ、建物の位置が最終確定しておりませんが地盤判定の段階では地盤改良なしで、ダブル配筋ではなく通常のベタ基礎の判定でした。予算が逼迫していたので地盤改良がなくて非常に助かりました。

一条工務店では自沈のない安定した層の場合は布基礎で建築可能のようですが、今回自沈はないものの盛り土をしてあることから念のために通常のベタ基礎という判定なのでしょう。そもそも防蟻を重視してベタ基礎にはしようと思っていました。

土地を契約した際は盛り土がしてあるため地盤改良は覚悟していました。ただ、家が小さいとはいえ基礎コンクリートの面積が広い平屋に砕石パイル工法を採用すると150万円近くは地盤改良に掛かると思っていました。

しかし、我が家の営業さんが土地契約後に地盤調査をして下さった後に地盤が硬くてハンマードリルが盛り土部分にも入らない箇所があったという意外な連絡を頂きました。

そして、地盤調査の結果から比較的浅い場所に良好な地盤があることがわかり、さらに盛り土してある土に関しては土というよりは砂利に近い性質のものであるため自沈層が1メートル未満となり地盤改良不要という判定結果となったのだと思います。

よく考えたら地面の凍結防止のために土ではなく水の逃げ場がある砕石を使うことは普通ですし、火山礫を用いた盛り土は通常の土と違い自沈せず砕石のように短い期間で締め固める事ができるのかも知れません。

地面の凍害防止と地盤強化が一挙に図れる火山礫での盛り土の締固めということになると思いますが、これは場所がら火山礫がふんだんにあって価格が安いという条件で成立した工法なのでしょう。

 

最後に

田舎に小屋が欲しいという想いから、最終的には一条工務店で小さな平屋を建てることになりました。

最初は良い土地が出なくて1年以上はかかる長期戦になるなと覚悟していましたが、突然に良い土地が見つかりました。期待していた環境がすべて揃っていることに驚いていますが、きっとこの土地とは何かのご縁があったのでしょう。

ただし、寒冷地ですから凍結深度(0℃以上になる土地の深さ)より上にあるものは霜の力で建物すら浮き上がることになります。冬季は霜が発生して霜が溶けるという状態を繰り返すため地面にある構築物はダメージを受けます。

建物はもちろん、玄関ポーチやエコキュートの土間など寒冷地に適した設置方法を学び、私のやりたいことがどこまで出来るのかを総合的に勘案してプランを考えて行きたいと思います。

私はこれまで引っ越す度に家を建てて来たため今回で四軒目の家作りとなりましたが、まだまだやり残したことがあります。家は三軒建てないと満足しないと言われますが、家を建てる度に新しい発見があるため家作りは本当に奥が深くて楽しいものですね。

 

本日は以上でございます。

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