シロアリ被害に遭う家は結構多い
国土交通省補助事業のシロアリ被害実態調査報告書によると、建築後10年~14年経過においては6~11%程度の家がシロアリ被害に遭うようで結構多いなという印象です。築30~40年では半数近くの家がシロアリ被害に遭っているようで、調査されるまで気が付いていなかった人もいると思います。
A(全体の 50%) 防蟻処理保証切れで、再施工せず、一定期間経過(放置)した物件
B(全体の 25%) 防蟻処理保証期間内の物件
C(全体の 25%) 過去 6 年以内に行った駆除履歴のある物件(追跡調査)
以下のグラフはシロアリの被害箇所です。シロアリの被害に遭う家は構造的に侵入しやすいため何回も被害に遭うようです。
シロアリは空中蟻道を作るような生物ですから、薬品処理や土台にヒノキを使うといった手段が通用しない場合があります。折角、耐震等級3を取ってもシロアリに家を食害されたら絵に描いた餅ですから、やはりシロアリに見つからない家作りという事が重要なのではないでしょうか。
一条工務店は防蟻に熱心なハウスメーカーであり、効果が半世紀とも言われるACQ加圧注入材の他、多数の薬剤処理をしていますが、私が今回指摘しているのは一条工務店および多くのハウスメーカーが対策をしていない部分であり、建築業界全体の問題であるとも言えます。
多くのハウスメーカーが防蟻対策を実施していない部分があるからといって、諦める必要はありません。施主が自ら実施すれば良いのです。シロアリ被害に遭った家は売却が困難になるため、家の資産価値を守るべくさらに念入りに対応したいものです。
そして、高気密高断熱住宅は冬季に暖かいためシロアリ被害を受けた場合にシロアリの活動期間が1年を通じて活動されてしまう恐れがあります。寒冷な北海道の高気密高断熱住宅が被害を受けた事例もあります。
一条工務店は商品によって防蟻対策の範囲は異なりますが、基本的には土台や柱、構造用合板にはACQ加圧注入材を使っており、半永久的な効果が期待できます。一方で多くのハウスメーカーは表面塗布の薬品処理である事から、薬品の効果が切れる5年を超えるとシロアリ被害が増加するようです。私は薬品処理は最後の砦と考え以下の優先順位で防蟻を考えています。
- ステルス性・・・シロアリに見つからない家
- 物理バリア・・・シロアリが入れない家
- 薬品処理・・・・・シロアリが食べ難い家
家に害を為すシロアリや害虫にはどんな種類があるのか
まず、シロアリは3種類が想定されますが、ヤマトシロアリとイエシロアリは土壌に巣を作ります。
- ヤマトシロアリ・・・北海道を含めた全国に分布。家が倒壊する程の食害はしないようです。
- イエシロアリ・・・関東以西の温暖な海岸沿いを中心に分布。家が倒壊する程の食害をする。
- アメリカカンザイシロアリ・・・大都市圏や港周辺に分布。飛来して住宅内に巣を作る。
- キクイムシ類・・・種類が沢山ありますが小型で飛来するためカンザイシロアリ対策と同様になります。
キクイムシの被害が内装材に限定される理由
代表的なヒラタキクイムシに関しては幼虫の餌とならない針葉樹には産卵せず、ワラン材などの広葉樹や竹材に産卵します。これは広葉樹などに含まれるデンプンが幼虫の餌となるからだといわれています。
針葉樹は軽くて柔軟であることから家の構造材に使われ、広葉樹は硬くて反らず傷がつきにくい事から内装材に使われています。よって、キクイムシ被害にあったとしても、家の構造材が被害を受ける可能性は低いと想定されます。
脱ホルムアルデヒドによって、内装材の防虫性能が低下したことから、特に床のフローリング材にキクイムシ被害が増えたといわれていますが、人間にとって安全な木材はキクイムシにも魅力的なわけです。
ただし、キクイムシは小さすぎるため、物理的に侵入を防ぐことが難しいことと、幸いなことにシロアリと違って家の構造まで被害を及ぼさないことから、私はキクイムシはシロアリほど恐ろしい生物とは感じていません。
一条工務店の防蟻対策は?
大手ハウスメーカーの中では抜きんでた防蟻対策をしていると思います。商品によって異なりますが構造材にACQ加圧注入材をふんだんに利用しており、基礎コンクリートの給排水管の隙間にはコシシーラーという防蟻シーラーが充填されます。
しかし、現場で土台にアンカーボルトの穴あけ施工している部分があるため完璧とはいえない状態ですが、それでもシロアリ被害を受ける確立は相当に低いでしょう。
ただし、日本中のハウスメーカーが抱えている弱点は同じように持っていて、土壌性のシロアリへの対策では玄関ポーチの作りやカンザイシロアリ対策としては通気層から小屋裏に侵入された際の対策などは未対応です。
一条工務店は防蟻対策に熱心なハウスメーカーではありますが、特に外構業者が施工する範囲との境目の防蟻対策が十分でないことから、施主が少し改良する必要があるでしょう。
どこからシロアリが侵入できるか
地面から来るシロアリ(イエシロアリ・ヤマトシロアリ)と飛来して来るシロアリ(カンザイシロアリ)がいます。特に構造上、12番の玄関ポーチからの侵入が一番多いと言われています。
(出典:一条工務店HPの画像を加工)
番号 | 部位名称 | 合否 | 一条の仕様 |
1 | 軒天井裏換気口(水上側) | 〇 | 網かデハイリーを設置 |
2 | 軒天井裏換気口(水下側) | 〇 | 網を設置 |
3 | 軒天井と外壁の取り合い部の隙間 | 〇 | 外壁の上端にブチルテープを設置。四周のタイルの目地にシーリング追加 |
4 | パラペット天端の通気層 | △ | 鋼鉄製防虫網 |
5 | バルコニーの笠木(パラペット)の通気層 | △ | 同上 |
6 | バルコニーから立ち上がる壁の通気層入口 | △ | 同上 |
7 | 給排気口(ロスガード) | 〇 | 虫取り網あり |
8 | バルコニー下の換気口 | 〇 | 網を設置 |
9 | 一階壁の通気層入口 | △ | 鋼鉄製防虫網 |
10 | 基礎パッキンの換気口 | ? | 〇防火地区はSUS網、?防火地区以外は不明 |
11 | 基礎立上りの打継部、化粧モルタル、貫通穴 | △ | 貫通穴に対してはコシシーラー、コシコートを設置 |
12 | 玄関ポーチおよび犬走等 | × | なし |
13 | 基礎底盤から地面への貫通穴からのシロアリ侵入 | × | なし |
2017年4月引き渡しであった三軒目のi-cubeの工事では、軒天換気口には網戸の網は24メッシュ、礎パッキン部分の通気口にはステンレスメッシュの16メッシュ、通気層には、JOTOテクノの2mm穴の金属の防虫網が利用されていました。通気層の防虫網に関しては2016年にネズミの侵入を防止するために追加設定されたものです。
防虫網の2mm穴というのは、小型の蜂の頭の大きさを想定しているものだと思いますが、防鼠や防蜂という対策レベルは多くのハウスメーカーが実施しているレベルと言えましょう。
また、2018年10月引き渡しであった四軒目のi-smartⅡでは一条オリジナルの防虫網が設置されており、穴径が長細くなっていて防鼠では有効でもあっても、防虫にはあまり効果がない形状となっています。
これは通気層の風通しを考えての判断だと思いますが、そもそも透湿抵抗比で結露しない壁構成であれば、通気層はなくても良いため、防虫を優先してもっと目の細かい網を設置して良かったのではないかと思います。
上記の表において△としている箇所は、蜂より小さなカンザイシロアリ対策についてであり、これはどこもハウスメーカーでも対策していません。今後、カンザイシロアリ対策が標準化される事を期待します。
キクイムシに関しては頭部が0.5mm程度と小さいため、この侵入を対策することは困難であり、カンザイシロアリ対策としての1mm程度が限界だと思います。
×となってる箇所は多くのハウスメーカーも同様の施工方法ですが、基礎コンクリート周りがシロアリに弱い施工方法になっているものです。ただ、これは施主が理屈を知っていれば簡単に対策ができます。
シロアリを基礎コンクリートに誘導しない(ステルス性)
土壌性のシロアリが家の方向に来ないようにするには、基礎コンクリートに何かを接着しないようにする必要があります。地面を上昇してきたシロアリがコンクリートの土間にぶつかった場合、水平方向に移動します。この時に基礎コンクリートまで土間が接していれば、シロアリが外敵の恐れなく基礎コンクリートまで誘導されてしまいます。
基礎コンクリートと犬走等のコンクリートの土間が接着せず、少し隙間を開けて基礎コンクリート周辺の土を露出させれば、シロアリは外敵を恐れて基礎コンクリート方向には進行し難くなるでしょう。これを基礎コンクリートと縁を切ると言います。
- 基礎コンクリートと玄関ポーチ、勝手口ポーチを離す
- 玄関と玄関ポーチが平行している場合は、U字構を横に寝かせて玄関ポーチの土台として流用すれば、玄関ポーチが基礎コンクリートと離れます。
- 基礎コンクリートの底盤と玄関ポーチ、勝手口ポーチの底盤を一体打設する
- 玄関ポーチが建物に入り込んでいる場合などは、オプション工事になりますが基礎コンクリートの底盤を打設する際に玄関ポーチの土間までベース延長して一体打設し、地面から立ち上がる部分はタイルや化粧モルタルを施工せずにシロアリの侵入を可視化してしまうことです。
- 基礎コンクリートと犬走、花壇、駐車場土間等を離す
- ここは玄関ポーチと違って単純に基礎コンクリートから犬走等を少し離すとシロアリの侵入を可視化できます。メンテのために手が入る程度(10cm以上)は離すとよいでしょう。
家の外の玄関ポーチと室内側の玄関土間の下が繋がっている家が99%だと思いますので、そこからの侵入が多いようです。人の目に触れる事なくタイルの下を通って防蟻処理されていない玄関框までシロアリが侵入できてしまいます。
シロアリの侵入を止めよう(物理的バリア)
- 基礎コンクリート止水板・・・基礎を底盤と立上りを分けて打設すると打継部に隙間ができる可能性がある。基礎を一回で打つか、打継部に止水板を入れる。
- 基礎コンクリート底盤の貫通穴・・・通常は排水管などは基礎の底盤から通しますが、底盤に穴を空けるとシロアリが侵入しやすくなるため、基礎に穴を空ける場合は基礎の横=立上りを貫通すると良いと思います。
- 基礎コンクリートの化粧モルタル・・・モルタルが剥離して、その隙間からシロアリが侵入しないように、見た目は悪くなりますが、化粧モルタル(基礎巾木)や不陸のモルタル調整は取り止める事をお勧めします。
- 通気口に防虫網・・・防鼠・防蜂であれば防虫用の網目は2mm以下が一般的です。飛来性のアメリカカンザシロアリの侵入を阻むためには1.0mm程度の網の目が必要と想定されますが、キクイムシに関しては頭部が0.5mm程度なので対策は困難でしょう。
我が家の対策工事
基本的には建物の構造と基礎廻りがシロアリ対策であり、それ以外の部分はネズミや蜂の侵入を防止するための工事となります。施工した時期やお住まいの地域によって対策が異なる可能性があります。
画像については、断りがない限りは2016年8月に着手承諾した三軒目のi-cubeであり、一部に2018年3月に着手承諾した四軒目のi-smartⅡの施工があります。
軒天周りの工事
分かり難いと思いますが、一条工務店の標準工事では、上棟時に屋根パネルを載せる前に外壁の天端にブチルテープを設置して外側に折り返していました。これはタイルの目地の隙間からの侵入を防止するためです。
これは軒天井を設置するための金物とタイルの隙間を塞ぐためのスポンジパッキンです。軒天の金物側に設置されていました。軒のテッペンは先ほど記載した、ブチルテープで侵入を防止しています。
軒天の金物とタイルの隙間はスポンジパッキンで対策をしていましたが、壁パネルが重なる部分の縦方向に関しては目地が広いためコークキングで隙間を埋めていました。
軒天井の模様です。右の赤線が先ほどから説明している軒天を設置するための金物の部分です。左の赤丸は軒天換気口です。一条工務店の納まりでは、外壁通気は外壁天端で排出されずに軒天換気口と小屋裏換気口にて排気されます。
軒天換気口の防虫網です。軒天が狭い場合はジェイベック社のデハイリーが設置される場合があります。
建物構造部位
土台には加圧注入材が使われています。ただ、アンカーボルトを通す穴を現場で穴あけしているため防蟻処理がなされておらず、一条工務店には今後対策をお願いしたいものです。
青い塗料が防蟻のコシコートです。配管穴に詰まっているグレーのシーラーがコシシーラーです。基礎底盤から給排水管を通した場合も同様に施工されます。これは積水化学のエスロン排水ヘッダーシステムを採用しているためだと思います。
一階の柱や構造用合板には加圧注入材が使われており、断熱材にも防蟻処理のスタンプがあります。
こちらは2016年施工の三軒目のi-cubeです。外壁通気層にはステンレス網が設置されていましたが、これはJOTOテクノの防鼠防虫材だと思います。現在は一条オリジナルの防鼠材に変わっています。
こちらは2018年施工の四軒目のi-smartⅡです。一条オリジナル防鼠材が施工されていて水切り金物と一体に変わっています。通気の穴が大きいため防虫は難しそうです。
土台の一条オリジナル通気パッキン部分には、ステンレス網が設置してあります。網がズレて施工されても通気部分をしっかりカバーするように、もうちょっと幅の広い網を使って欲しいところです。
この防蟻ハイプレンフォーム(現場発泡ウレタンフォーム)は私が特別に基礎廻りの断熱補強のためにお願いしたものであり、通常施工ではありません。
基礎コンクリートとの縁切り(i-cube)
外構はハウスメーカーの施工範囲ではない場合が多い事もあって、多くのハウスメーカーが防蟻対策を取り組んでいない箇所ですが、外構工事は施主が自由にできますから、ぜひ防蟻対策を検討してみてください。
基礎コンクリート廻りの防蟻対策は基礎コンクリートと外構のコンクリートを離す(縁を切る)ことで、シロアリの侵入がし難い家にすることを基本としています。ポーチや犬走などが対象となります。
まず、一番シロアリ被害が多い玄関ポーチの納まりです。我が家は玄関ポーチを建物から離しています。玄関ポーチを建物から離すために、U字溝を使いました。
ここはスペースが狭く型枠を設置することが難しいため既製品であるU字溝を流用しました。基礎コンクリートから少し離すだけだとこの部分のメンテナンスが出来ないため、スペースは大きく取る必要があります。
完成しました。タイルを貼って隠せばU字溝を使っていることは分からなくなります。
基礎外周は土間コンクリートとの間に土が露出しています(縁を切る)。こうすることでシロアリが土間コンクリートの下を通ってダイレクトに建物に近づけない環境を作っています。
給排水の配管に関しては、一条工務店の標準施工は基礎底盤に鞘管を施工して対応していますが、私はメンテナンスの容易さを考えて、基礎立上りから配管を抜いていますが、この方式でも別途料金は発生しませんでした。本当はこれが品確法の劣化対策等級における標準施工なのですが、世間では鞘管方式が流行しています。寒冷地の場合は凍結の心配があるためこの方法は難しいと思いますが、温暖地であればこの方法の方がメンテナンス性が高いです。
基礎コンクリートとの縁切り(i-smartⅡ)
四軒目のi-smartⅡでは基本的な防蟻対策は三軒目のi-cubeと同様に対策しましたが、玄関ポーチが入隅になった関係から玄関ポーチを基礎コンクリートから離せないため、玄関ポーチは建物の基礎底盤と一体打設する方法を採用し、エコキュートの土間に関しても建物のベースと一体で施工して頂きました。
建物のベースコンクリート(底盤)にポーチを後からつなげる2回打設では防蟻対策にならないため、必ずベースコンクリートはコンクリートの打継の隙間を作らないように一回打設である必要があります。
基礎底盤と玄関ポーチの底盤を一体で施工した貰うには、以下の標準工事仕様書の「玄関ポーチ補強(ベース延長タイプ)」をリクエストする必要があります。これをお願いしないと通常は分離されて打設されコシシーラーのみの防蟻対策となります。
玄関ポーチ補強は地盤が弱い場合の施工方法ですが、標準工事仕様書に入っているためリクエストすれば無料で実施してくれます。ただし、玄関ポーチの幅は標準施工の範囲が決まっていて広くした場合はオプション料金がかかります。
実際の施工の模様です。玄関ポーチの土間となる部分に土留めの石を積み上げて砕石を充填しています。
玄関ポーチの配筋は建物の基礎コンクリート底盤と一体で組まれていることが分かります。念のために基礎の立上りの打継には防蟻対策としてオプションで城東テクノ社の基礎止水プレートを入れています。
ベースのコンクリートが固まった状態です。建物の基礎コンクリート底盤と玄関ポーチ底盤と一体打設されていることがわかります。
完成しました。分かり難いと思いますが、基礎コンクリート底盤部分(玄関ポーチの一番下)にはタイルを貼らずにコンクリートを露出させています。この部分がシロアリの侵入箇所になりますから、露出させて目視できるようにしています。
シロアリは外敵に見つからないように蟻道を作って隠れて侵入してきますから、侵入路を露出させ外敵の脅威にさらすことで、侵入を阻止する確率を高めています。
この防蟻方法はベースを延長しなければ追加料金なく標準施工で可能であり、一条施主の有効な防蟻対策になると思います。ただ、玄関ポーチのタイルの一番下の部分が施工されないため、見た目に拘る人は採用しないかもしれませんね。
ただ、覚えておいて欲しいのは、玄関ポーチは現代ではシロアリ発生割合の非常に高い箇所です。昔は床から高い位置に設置されるユニットバスでは無かったため、地面に近いお風呂場でシロアリが発生したことから、シロアリが湿気を好むという迷信がありましたが、それは間違いだと思います。
シロアリは単純に家に侵入できる地面に近い場所を狙っているだけでしょう。
シロアリ対策は迷信だらけ
床下が乾燥していればシロアリが来ないのであれば、基礎パッキンの通気と防湿シートやベタ基礎が施工されている最近の住宅ではシロアリ被害がないはずです。
にも拘わらず、新築の家でもシロアリ被害を受けるのは、相関関係の捉え間違えなのでしょう。昔の家はお風呂場周辺がシロアリの被害が多かったのですが、これは浴槽が土間の上にあるため地面からの距離が近かったからだと思います。
浴室周辺でシロアリ被害が多い=シロアリは湿気を好むという相関関係は明らかに取り違いでしょう。それでは現代の家が玄関框が被害に遭うことが多いことの説明が付きません。
シロアリ被害については単純に地面からのアクセスがし易い場所が被害に遭うという単純なことだと思います。それが現代では玄関廻りだということで、浴室廻りの被害が減っている理由でしょう。
床下に乾燥剤や炭をおいても床下が乾燥することはないです。世間では結露しないことを以って乾燥していると表現しているのかもしれません。
夏の外気の相対湿度は80%を超えていますから、乾燥剤は吸放湿したとしても少しの量しかできないため、条件が良ければ結露を回避できるといった程度だと思います。
また、シロアリは銅の臭いを嫌うといったような説もありますが、これも良く分かりません。本当に効果があるものであれば、保証の対象となると思いますが、この手の対策はまったく保証が付いてないと思います。
定期点検をしよう
シロアリはどこにでもいます。夜間に街灯の廻りに飛び回っているため皆さんもよく目にしているのですが、気が付いていない方が多いのではないでしょうか。
土壌性のシロアリは毎年GWぐらいに地面から這い出て羽蟻が一斉に飛び立ちます。まず、羽蟻が自宅周辺で見つかった場合は家の基礎コンクリート外周を確認した方が良いと思います。そして、基礎コンクリート外周や床下に蟻道がないか年に1度は確認することをお勧めします。