寒冷地に建つismart2の2019年06月分の電気代となります。
月の電気代が千円強?
月の電気代が千円強?という信じがたい話ですが、これは事実なのです。
上記は3月分からLooopでんきに切り替えた我が家の買電額で、オール電化+余剰15.75kWでこれ以外の電気やガスの契約はございませんが、太陽光の自家消費を差し引いた買電額となります。
71m2という小さな平屋であり、まだ週末滞在型ということも電気代が安い要因ですが、空調が必要な期間は不在でも24時間空調をしています。
そして、入居時は東京電力と契約していたため、スマートライフプランLの高額な基本料金が請求されていました。
一般的な高気密高断熱住宅においても5~6月の空調が必要のない時期の電気代は安くても5,000円~6,000円程度ではないでしょうか。
私も基本料金の高い東京電力と契約していたらそれ以上の電気代になっていたと思います。
Looopでんきに切り替えて電気代激減
Looopでんきは基本料金がなく使った分だけ請求される従量制の電力プランです。申し込みはWebから簡単にできて、解約して東京電力に戻ることもできます。
オール電化住宅は基本的に、6kVA(キロボルトアンペア)以上の契約になるため、ビジネスプランという契約になり、27円/kWの契約になります。
ただ、ソーラー割というものがあり、売電をLooopでんきに行うと1円安くなります。売電の切り替えは書類等の提出もあり、時間が掛かります。
上記の電気代の明細の通り、余剰発電で賄えなかった40kWhの電気代に対して再エネ賦課金や燃料調整費を含めた27.92円/kWの単価を掛けた、単純明快な電気代となっています。
なお、新築時は地域の電力会社との契約が必要であり、いきなりLooopでんきなどの新電力会社とは契約できません。
スマートライフプランLが高額請求になる理由
東京電力のスマートライフプランLは基本料金が280.80円/kVAがかかります。各地域の電力会社のプランも同様かと思います。
契約ブレーカー(サービスブレーカー)の容量によって、基本料金が決まりますが、太陽光発電システムを搭載している家では売電側の契約容量なのか買電側の契約容量となるのかが問題となります。
過去は売電と買電の容量の大きい方が契約容量となっていたため、大容量の太陽光発電システムを搭載していると基本料金が高額になるという状況でした。
最近の新しい家はスマートメーターが設置され、その機能(計器SB)により、買電側の契約容量で基本料金が計算されるようになりました。
ただ、大容量の太陽光発電システムについては対応するスマートメーターがないことから、相変わらず売電側の大きな容量で基本料金が請求されてしまうのです。
四代目は売電側の20kVAが契約容量でしたから基本料金だけで毎月5616円も請求されていたのです。
私の理解では60A(約6kVA)までの契約の方は買電側の契約容量になるので問題ない認識です。
この仕組みについては東京電力の資料に記載がありますが、詳しくは各地域の電力会社にお問い合わせください。
電気代削減作戦の実行
東京電力からの1月分の電気代の請求が2万円近くになり、困った私はまずは高額な東京電力からの請求を回避するために、基本料金のないLooopでんきに乗り換えました。
そして、電気単価が24時間同額ということはエコキュートでのお湯の沸き上げを夜間にする理由がなくなったため、太陽光発電を使ってお湯を沸かすようにしました。
深夜電力の買電単価が太陽光発電の売電単価より高い方は深夜にエコキュートでお湯を沸かすと損をします。
エコキュートの時計の設定を12時間ずらしただけなので、タイマー機能を使っての湯はり等は勘違いしてお湯を張る可能性があるため、あぶないのでしていません。
そして、高気密高断熱住宅はお風呂も暖かいため、半身浴で十分であるため、お湯を沸かす量を最低の200Lにしました。
お湯の炊き上げ量を増やしても余剰電力で賄えるのですが、売電が減るための対策となります。
なお、昼間に200Lを沸かしたときの消費電力は1.5kW程度でしたので我が家は売電単価が18円/kWですから月に800円の売電が減ったことになります。
異次元の電気代は誰にでも可能ではない
異次元とも言える激安の電気代を実現するには、太陽光の発電でお湯を沸かせることと、超断熱の家であること、そして従量制の電力プランであることが条件です。
完全従量制の電気代は冬季の暖房費用の高騰を招きますから、冬季に暖房費用を抑え込める断熱性能が必要になります。
Q値が2.0W程度の通常の高気密高断熱住宅においては完全従量制の電力プランは逆に年間の電気代は上がるでしょう。
Looopでんきを検討されたい方は年間の電気使用量に28円/kWの単価を掛けて、現在の年間電気代よりも高くなってしまうか計算してみてください。
また、太陽光の売電単価が高く、給湯を昼間に移動させても得をしない方についてもメリットは少ないでしょう。
そして、最近は売電単価の下落とともに太陽光パネルの値段も下がっていますが、この状態は超断熱の一条ハウスには有利に働きます。
超断熱の家では消費電力を抑える事がそもそも得意であり、さらに自家消費を増やせば電気を買う量は大幅に減らせます。
一条ハウスを使いこなせば通常の高気密高断熱住宅の半分の電気代や低気密な一般家庭の4分の1の電気代にすることも不可能ではありません。
電気代の基本料金がない世界ではQ値の差がそのまま電気代の差となって表れてくるため、今後は太陽光の採算計算や家の設計時の断熱性能の検討において電気代の基本料金の有無は大きく影響してくるでしょう。
やはり、機械に頼った省エネよりも、高気密と超断熱を突き詰めていったほうがどんな時代にも対応できる省エネな家になることは間違いないようです。