浴室乾燥システム

浴室に排気する換気扇はいらない

排気換気扇が必要なのは浴室の隣の脱衣所です。それも浴室を洗浄した際に空気が汚れた時にだけ限定して使うと良いでしょう。

一条も含めて通常は浴室には室内の空気を外に排気する換気扇が付いています。これは恐らく窓がないマンションの浴室の換気のために付けたものが一戸建てにも採用されたものだと思います。

浴室に窓がある一戸建てなのに、換気扇が必要な理由はなぜでしょうか?浴室に空気を送り込めば水分が気化して乾燥するからですよね。しかし、ずっと換気扇を回していると室内の空調された空気を室外に捨ててしまう事になり省エネではありません。

洗濯物の部屋干しについての考察はこちらをご覧ください。

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浴室に必要なのは排気ではなく給気

浴室には風を通すという事は私も賛成です。水は乾燥するときに気化熱を必要としますから、暖かい空気を大量に送り込めば早く乾燥するでしょう。

でも、通常に設置されている排気換気扇を回すと、室内から室外に風が通って洗濯物は乾燥しますが、空調している空気を室外に捨ててしまうので省エネではないです。夏であれば外から大量の高湿度な空気が入ってきてしまいます。

これを解決するには、浴室には別区画の室内の空気を浴室に大量に送り込んで循環させる事が解決策ではないでしょうか。100m2/h程度の空気を循環させると良いようです。

 

浴室乾燥機や除湿機を使って浴室を乾燥すべきか

ヒーター式の浴室乾燥機は効果はありますがCOPが1ですから長時間利用すると電気代が掛かります。また、コンプレッサー式の除湿機も効果的ですが省エネ性ではエアコンが優位です。大型の除湿機は10リットル/日もを除湿ができますが、消費電力が600Wにもなり室温が上がります。一方、エアコンでは室温を下げつつ、200W程度で20リットル/日以上は除湿できます。

除湿機の利用が有効なケースは締め切った狭い空間で洗濯物を乾燥させる場合や建築初年度の冬において建材から放湿される水蒸気による結露に悩まされる場合において有効な利用方法と言えます。冬に冷房を入れて除湿する訳には行きませんからね。

エアコンの方が除湿機を利用するよりも4倍程度省エネだと想定されるため、そうなると一番省エネな浴室乾燥手段は除湿機を利用するよりエアコンで全館冷房を実施した上で、エアコンで除湿された居室の空気を浴室と循環させる方法になります。

一番簡単なのは脱衣所と浴室のドアを開けて、脱衣所前の廊下にサーキュレーターを設置し、浴室に風を送り込む方法だと思いますが、サーキュレーターの置き場所に困ると思いますので、スッキリした設置方法が望まれます。

なお、浴室を通過した(汚れた?)空気が室内と循環する事に対しては賛否が分かれると思いますが、そもそもロスガードのような全熱交換換気扇を利用している時点でこの問題を孕んでますから、私はこれを今更問題だと思いません。

また、浴室を掃除した際に換気が必要な洗剤を利用した時に備えて浴室に接する脱衣所に排気換気扇を設置すべきだと思います。

 

浴室への給気+脱衣所排気換気扇が最強

浴室を早期に乾燥させるには100m2/h以上の大量の空気を循環させる必要があると考えます。そして、浴室に人がいない時に浴室に給気がされるように人感センサーで動く仕様が理想的ではないでしょうか。浴室の掃除の時は脱衣所に設置した排気換気扇を必要に応じて運転すると良いと思います。

ぜひ一条工務店には浴室換気扇をオプション設定するのではなく、浴室に給気する換気扇を設置して、排気は脱衣所からするように仕様を変更して欲しいものです。

 

アルミダクトは音が大きいため注意

居室側の天井等に排気用のシロッコファンをつけて、ダクト経由で浴室に給気する事が一番理想的でしょう。ただ、グラスウール等の消音ダクトではなく、アルミダクトを使うと音がとても響きます。シロッコファンを取り付ける位置に関しても音が気にならない場所である必要があるでしょう。

 

当面の対応

今回は一条工務店に浴室の換気扇を給気換気扇に交換を依頼しましたがユニットバス自体が丸ごと工場生産であるとの理由でNGでした。脱衣所の入口を引き戸にして、居室側からサーキュレーターで風を送れるように、サーキュレーターの設置位置と電源コンセントを用意すると良いでしょう。

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