はじめに
一条工務店に直接確認を取ったわけではありませんが、本日はグランセゾンユーザーにとっては悲報とも言える、グランセゾンの住設が差額なしでi-smartで採用できるようになった件についてです。
グランセゾンの専用住設といえば、グレイスシリーズのキッチンやカップボード、フローリングのモクリアなど、非常に魅力的な住設が用意されています。
恐らくですが、コロナウイルスの影響により工場生産が遅れているため、上棟をかなり先まで待つことを承諾できる施主についてのみに適用される期間限定の救済措置のようです。
一条工務店ではコロナウイルスの影響により入居が遅れる施主には家賃の全額を補填しているようですし、企業の社会的責任において救済措置を加速させているのでしょう。
ただ、本当に差額なしでi-smartで採用できる場合は、特に住設面を重視してグランセゾンを検討している若い世代を中心にInstagramでは動揺が走っていくと思います。
一条工務店はアナウンスのやり方を間違うと不信感を招くと思いますから、ここは丁寧な説明を心がけて欲しいと思いますし、ある程度の差額は取っても良いと思います。
これまでもセゾンの標準装備であった「i-クオリティ・シリーズ」などの住設はi-smartではオプションでしたが重厚感のある住設であったため、i-smartで採用する人は少なかったと思います。
i-smartを検討中の人にとってはグランセゾンの住設が選択できることは福音になると想定されますが、これまでも一条工務店の家で他のシリーズの装備を設置したケースを目撃しています。
特例 | 備考 |
セゾンへのハイドロテクトタイルの設置 | 侵入道路が狭くi-smartが建設できないことが条件。 |
i-smartへのR垂れ壁の設置 | 条件不明。本来はブリアールの仕様。 |
i-smartへのマス格子窓の設置 | 条件不明。本来はi-cube・ブリアールの仕様。 |
この特例は極めて稀なケースでやむを得ない事情があった場合のみに適用されていると思いますが、商品の差別化という観点と他の施主の心情を考えると特例は好ましくないとも言えます。
標準外の稟議案件を大量に施工した私が言うのもなんですが、私の稟議は私利私欲ではなく一条工務店の発展と後輩施主に道を切り開くための義挙だと思って下さい(自分勝手な解釈です)。
ただ、i-smartへのモクリアフローリングの採用については、i-smartの標準フローリングであるEBシートフローリングは凹み易いため、いつかは改善が必要だと思います。
私のセカンドハウスのi-smartでは標準フローリングの変更を求める義挙として私がオプション費用を払って標準外のフローリングをあえて採用するという行動に出ました。
本当は自宅のi-cubeで採用した標準で選択できる高耐久フローリングで質感的にもまったく問題がなかったわけですが、私の稟議案件や標準外オプションの採用は自分のためではないのです。
自宅のi-cubeに採用したさらぽか空調についてもエアコン1台による全館冷房ができる私には無くても良いものでしたが空調を評価することは難しいため私があえて設置して評価した次第です。
恒久的なグランセゾンの立ち位置について提案
今回の救済措置が終わった後について、一条工務店がグランセゾンの魅力を引き続き高く保ちたいのであれば以下の方法を提案します。
特に重要なのは他の軸組工法の商品と同様に下屋の設置について無料化して欲しい点です。若しくはさらに一歩進んでグランセゾンだけ天井勾配の無料化が良いと思います。
項目 | 内容 |
下屋設置の無料化 | ブリアール・セゾンでは無料。 |
屋根材の標準仕様のレベルアップ | コロニアルグラッサ・コロナルーフの標準化。 |
(さらに言えば)天井勾配の無料化 | (販売戦略的に良いと思います) |
恐らくグランセゾンは張り出したパラペットとハイドロテクトタイルを標準化した関係でコスト面から下屋を有料化したと想像しますが、下屋の無料化だけは実現して欲しいところです。
色々な施主から聞いた情報にから現状はグランセゾンの下屋は有料で間違いないと思いますが、グランセゾンについては積算ルールの情報が錯綜しているため間違っていたらご容赦ください。
土地の狭い都市部では総二階の間取りは難しい場合が多くグランセゾンは総二階にしなくて良いということがi-seriesとの大きな違いであり、さらに天井勾配を売りにして欲しいと思います。
そして、デザイン性に優れるFRPのパラペット屋根は10年毎のメンテナンスコストが懸念されるため屋根材を高耐久なものにした下屋についても選択肢として用意して欲しいところです。
最後に
過去の一条工務店のフィリピン工場の火災の時も、ウレタン断熱材からEPS仕様へ変更した施主には費用の減額がありました。
今回は上棟が遅れてることを承諾できる施主への救済措置なのだと思いますが、これが恒久的になってしまうと、商品の差別化が成り立ちません。
もし恒久的にグランセゾンの魅力をスバ抜けたものとしたい場合は、グランセゾンは天井高さを生かして天井勾配をふんだんに使った開放的な自由設計に舵を切った方が良いと思います。
特にグランセゾンは某ハウスメーカーに近しい外観デザインと良く言われていますから、これに高い天井高さと全館床暖房を組み合わせれば消費者へのアピールは強烈なものとなるでしょう。
本日はグランセゾンの住設がi-smartに設置できることについて、おかしな方向に炎上して施主たちが不安になってしまわないかと心配になって筆を執った次第です。