住宅を90年代の国産車に例えてみると

考察

はじめに

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

昨年は絶対湿度計(みはりん坊W)やコロナウィルスの影響もあって二酸化炭素計を家庭でもお買い求めになった人が増えた年ではなかったかなと思います。

どれぐらいの換気量や加湿が必要か?など、住宅の状態を把握して予測するといった、家をコントロールするということを実感された人も増えたと思います。

冷暖房費を改善するために消費電力計をみながらヒートポンプのCOPを上げる運転方法を考えたり、冷房時に顕熱・潜熱除去の割合を探るなどマニアックな使い方をする人もいます。

計器を見て家をコントロールするということから、私にとって高気密高断熱住宅はプリウスなどの低燃費自動車に例えるより、運転を楽しむスポーツカーに例えた方がしっくりきます。

そんな風に捉えるのは、ただの変態だという意見もありますが、、

まぁ、難しいことを考えて生活したくないという人もいますし、自動車でいうとマニュアル車やサーキットでのスポーツ走行が好きな人もいるわけです。

本日は、住宅を90年代前後の国産車に例えるという過去にインスタグラムに書いた内容ですが、私の独断と偏見でございますので興味が無い方はスルーしてください。

90年代前後の古い自動車なんて知らないよという若い方もいると思いますが、この時代の自動車は現在は結構なプレミアがついている車種もあるので知ってみると面白いですよ。

住宅と自動車の対比

私は自動車に詳しい訳ではありませんのであくまで妄想で書いていますが、住宅と自動車は似ていると思っています。

自動車が走る道路には真っすぐな道と峠のような曲がりくねった道がありますが、真っすぐな道の運転が冬の快適性でカーブの運転が冬以外の季節の快適性という想定で話を進めます。

車には直線(冬)は得意だけどカーブ(冬以外)は得意でないとか、逆にカーブは速いけど直線が遅いということがあり、高気密高断熱住宅とスポーツカーはとても似ているなと私は思います。

みはりん坊Wや二酸化炭素濃度などの計器を見ながら日射やエアコンの運転方法、人によっては換気量を調整するなど、興味があればですが高気密高断熱は結構な操作が可能です。

特に家の中の湿度をコントロールするとカビやダニが発生しにくくなり部屋干しでも洗濯物が乾くことから、掃除・洗濯などの家事が非常に楽になり余暇の時間を増やすこともできます。

家を操作するという概念がこれまでなかったかも知れませんが、高気密高断熱住宅は一般住宅のようにも住めることから特別な住み方を教わったことがないという施主も多いのかなと感じます。

家作りは何が正解ということはありませんが、私には以下のような分類に感じます。ローコスト系高気密高断熱住宅ということであれば、スポーツ性能の高いファミリーカーという感じです。

住宅 自動車
大手ハウスメーカー ラグジュアリーカー
ローコスト住宅 ファミリーカー
高気密高断熱 スポーツ性能
外構/庭づくり オープンカー、サンルーフ
内装/自然素材 皮張り
太陽光発電/蓄電池/床暖房/一種熱交換換気 電子制御4WDシステム
パッシブ設計 コーナーリング性能/ハンドリングプレジャー
温湿度計、消費電力計、二酸化炭素濃度計等 タコメーター、各種計器

なお、本日の自動車の画像はすべてWikipediaから借用しております。

一条工務店

全国規模のハウスメーカーの中では圧倒的な高気密高断熱の性能、太陽光発電、冬は床暖房といったフィリピン工場で製作した武器を使って有無を言わせず快適にしてしまうといった家です。

4WD系のスポーツカーというイメージで、GT-Rやランサーエボリューション、インプレッサのような車種でしょうか。まぁ、FR車に乗っている人から見れば電子制御のずるい車ってことです。

最近はインスタグラムなどを見るとわかりますが一条施主にはオシャレな人が増えているため、人によって一条ハウスはラグジュアリーなスポーツカーといったイメージがします。

私のようにパッシブ設計を取り入れたり、計器を見ながら家を操るという側に設計を振ることもできますので、ベース車両として一条ハウスは扱いやすいと思います。

ただ、パッシブ設計を取り入れなかった際は冬以外の季節に熱が籠りやすいため、窓を開けたり各所のエアコンを動かしたりと忙しい操作(気にならなければOK)が必要だと思います。

標準設計ではカーブ(冬以外の季節)を曲がることは得意ではなく、直線(冬)が得意で年間の光熱費を断熱性能や太陽光発電といった力技で抑えている家だと言えます。

大手ハウスメーカー

価格帯などを踏まえるとリッチな感じでセルシオやクラウンなどに代表されるラグジュアリーカーに該当すると思います。アフターサービスなども充実しているでしょう。

本来はスポーツ走行を目的とした自動車ではありませんが、スウェーデンハウスなどはスポーツモデルに近いクラウンアスリートとかアリストといった車種のような感じもします。

国産車でいうと現在はセダンの高級車が減っているのでアルファードとかそういった車種が該当しているのではないでしょうか。金持ちケンカせずな人には向いていると思います。

なお、意外かもしれませんが、私は住宅は高気密高断熱の性能をマニュアルでコントロールしていますが、日常に乗る自動車はこのような車をオートマでゆったりと運転したいのです。

人によっては住宅はマニュアル運転で自動車は楽なオートマ運転が好きという人もいれば逆もあるので、1人の中には複数の価値観があると言えるでしょう。

スーパー工務店/設計事務所

高性能なだけでなく庭作りや外構まで重視していることからハンドリングなどのフィーリングを大事にするFR車のように感じます。例えるならRX-7です。

断熱性能はコストと日射を考えながらHEAT20のG2を基本としてカーブは速いけど直線は少しハイパワー車に負けるような操作していて楽しい車といったイメージです。

一条工務店のような機械仕掛けの4WD(太陽光パネル・蓄電池・床暖房など)は邪道だと言わんばかりに、パッシブ設計と汎用品を使った床下エアコンなどで勝負してくる家でしょうか。

私も二軒目の家ではパッシブ設計とエアコンのCOPの最大化によって打倒パッシブハウスというアホな消費電力の目標を立てていましたから、こういう家に住むのは面白いと思います。

RX-7は若い頃に憧れた車ですが、最近はやはりプレミアがついて中古車市場が高騰していますね。

パッシブハウス

ここまでのハイスペックになると値段や希少性などを踏まえてNSXのような車種だと感じます。中古でもプレミアム付き過ぎて高すぎて買えないですけど、乗ってみたい車です。

ローコスト住宅

ローコスト住宅の中には一般的な性能のものと、高性能側に寄せたモデルがあると思います。前者はファミリカーということでカローラのような存在でこれはこれでとても良い車だと思います。

一方、後者のようなローコスト住宅の中でも高性能化に取り組み始めた住宅会社も増えてきてますが、そういった場合はイニシャルDの主人公の愛車であるAE86のようなイメージがします。

乗り手の技量次第でハイスペックマシーンに勝てるかもしれません。住宅で言えば、日射制御やエアコンなどのヒートポンプの効率的な運用といったところでしょうか。

物語の主人公のように最後はインプレッサに進化していくのでしょうか。高性能化すればいつまでもローコストのままではいられないのは一条工務店の価格上昇をみてもわかります。

最近、基礎断熱+樹脂サッシ+現場発泡ウレタンを武器に各地域の住宅会社の高気密高断熱化が加速していますよね。まぁ値段も上がってしまっているでしょうけど。。

最後に

本日は住宅を90年代前後に活躍した国産車に例えるというアホな妄想記事でしたが、意外とあってませんか?

松尾さんのような作り手側には高気密高断熱を省エネ=プリウスと捉える人もいますし、私のように入居して生活する施主側では高気密高断熱=スポーツカーと捉える人もいます。

家の温熱などを思った通りにコントロールできた時が嬉しいのです! ← アホ

カレーは飲み物という人もいるぐらいなので、家は自動車のように操縦することでドライビングプレジャーが得られるものだと思う人がいてもいいのではないでしょうか。

人それぞれ感じ方は違うと思いますし、私は車の軽量さとドライバーの技量を持ってモンスターマシーンに挑むイニシャルDにおけるAE86のような車には痺れます。

家作りで言えば、日当たりの良い土地を選び、HEAT20のG1レベルのローコスト系の住宅を選んで、施主がものすごい勉強して家を建てて入居してから家をコントロールするような感じです。

予算が少なくても腕で勝負するみたいな世界が好きなんです。温暖地であれば日当たりの良いG1の家であればG2の家より快適で省エネな生活を送ることも不可能ではないと思います。

もちろん、自動車も住宅も面倒なマニュアル車やスポーツ走行には興味がないという人は難しいことを考える必要はないですし、人によって快適性というものは違いますよね。

 

本日は以上でございます。

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