はじめに
本日は生の珈琲豆を買って自宅で豆を煎れば、おいしい珈琲がコンビニコーヒーの10分の1程度のコストで飲めますよという話です。興味のない方はスルーしてください。
家は生活の場であるわけですが、私はあまり生活や暮らしの面について面白い記事を書くことが得意ではないので、どうしても計算や設計の記事が多くなってしまいます。
ただ、暮らしの中で新たな発見をすることもあるため、たまには暮らしの記事を書いてみようかなと思いました。面白くなかったらご容赦ください。。
さて、コロナ禍で在宅勤務をする日数が増えた人もいると思いますが困るのは飲み物ですよね。そして業務終了時点で自宅にいるためアルコールを飲む量が増えてしまった人もいますよね。
飲酒量を減らすという観点からも自宅で美味しい珈琲が安く飲めればいいじゃないかと思いました。今回はインスタント珈琲ではなく豆から淹れる珈琲の話となります。
珈琲豆について
(出典:ビショップコーヒー)
珈琲は産地の国名や地名で呼ばれているようです。コロンビアとかキリマンジャロとか聞いたことありますよね。まぁ豆については価格とお好みで選べば良いと思います。
珈琲豆は流通の問題や豆を挽く機器を持っている家庭が少ないことから挽いてある豆を買ってきて家で飲むことが一般的ですが豆を煎ってからの時間が長くなってしまうという問題があります。
珈琲は価格や抽出方法よりも焙煎してからの鮮度の方が味に影響するという話もあるため、自宅で焙煎の練習をして珈琲を淹れた方がトータルでは安くておいしい珈琲を飲める可能性があります。
私は下記の松屋珈琲さんから生豆を買っていますが、直販ネットショップの他にAmazonや楽天でも販売しています。生豆は馴染みの珈琲屋さんと相談しながら買うのも楽しいと思います。
例えばキリマンジャロという豆は1kgが800円でしたから珈琲1杯に15gを利用するとすれば1杯12円です。焙煎や抽出の手間はありますがコンビニコーヒーよりかなり安く飲めますよね。
そして、予算があればですが本格的なエスプレッソマシーンを買えばスタバなどのカフェラテの味を自宅で再現することも可能で、我が家ではデロンギ社のマグニフィカを使っています。
こちらは難しいことを考えなくても美味しい珈琲を入れることができると思うのでお勧めですがちょっと機械の価格が高いので新築バブルで金銭感覚がマヒしている方にお勧めです(?)
生豆は収穫から2年程度はおいしく珈琲として飲めるようなのですが、豆の銘柄がどうとかよりも豆が古すぎないことが重要なようなので、在庫が高回転しているお店を探すと良いでしょう。
色々な豆を買って試してみましたが、高価なブルーマウンテンNo1はとても香りが良かったです。ただ、そんな高い豆ではなくても煎ってから鮮度良く飲めばどれも美味しいと思います。
焙煎の事前準備
今回の記事のタイトルはIHコンロと書いていますがガスコンロでも全然問題ないです。ただ、IHコンロを使った焙煎の情報を見た事がなかったためIHコンロと書いているだけでございます。
必要なものはガラスの蓋つきの手持ち鍋とIHコンロの場合はIH用マットだけです。できれば、豆の温度を測るための放射温度計と焙煎時間を測るキッチンタイマー(100均の)があると便利です。
IH用マットを敷く理由は、鍋を振った際にIHコンロのトッププレートがキズつくことを防止するためです。通常、IHコンロでは鍋は振らずにヘラでかき回すのですがこれだと鍋が振れません。
IH用マットはガラス繊維であるため加熱にほぼ影響もなく火事にもなりません。マットは色々な柄のものが発売されています。そして、IHマットを敷くとIHコンロの焦げ付き防止にもなります。
ただ、絶対に注意して頂きたいのはIHコンロの中には全てがIHではなくラジエントヒーターというIH非対応の鍋などに対応したコンロがある場合はそこにマットを引くと燃えると思います。
手鍋については私は鉄鍋を使っていますがテフロン加工が取れてしまった不要になった鍋でも良いのかなと思います。フライパンでは深さがないため豆をかき混ぜずらいかなと思います。
テフロン加工の鍋やフライパンについては高温のまま加熱すると有毒ガスが出るというPTFEとPFOAの問題があるため、ご注意をお願いします。対策品も売っています。
また、ガラスの蓋があると豆の焙煎状態がわかりやすいのと、蓋をせずに焙煎をするとチャフといって珈琲豆の薄皮がキッチンに飛び散って掃除が大変なことになります。
実際に焙煎後のIHマットの状態は以下ですが、マットの色の問題と鍋を振るため汚れがついています。ただ、焙煎をする時だけマットを設置するか古くなったら交換すれば良いのかなと思います。
焙煎方法
以前は家の外でカセットのガスコンロと豆煎り器を使ったガス直火の焙煎をしていましたが焦げないように豆煎り器を常時動かすと手が疲れるし冬になり寒くなってきたので限界を感じました。
温度的に快適な家の中で手鍋を使ったキッチンコンロでの焙煎は豆の焙煎状況もわかりやすく初心者にも非常に楽に焙煎ができると思います。
IHコンロの我が家の場合は最初から最後まで「4」の火力で焙煎しています。焙煎とは結局は「豆の空煎り」のことであり途中から煙がでるためレンジフードを私は「中」で回しています。
たまに蓋を少し開けて珈琲豆の温度を放射温度計で測り火力を調整します。焙煎時間は長時間だと香りが飛んでしまうようなので15~20分程度としてしています。
珈琲豆の焙煎温度は最初は150℃程度から最後は200℃に持っていく方法としておりますが色々と試した結果、我が家のIHコンロの場合は火力をずっと「4」にしているだけで大丈夫でした。
つまり、我が家の場合は火力「4」で鍋を振っているだけで簡単に珈琲が焙煎できます。
さて、珈琲豆を煎っていると豆がはじけます。豆の中の空気が加熱されてパンパンとはじけた音がします。
1回目のはじける音を1ハゼ(爆ぜ)といい、この状態の珈琲豆は浅煎りの状態です。1ハゼを超えると煙が結構でてきて、さらに煎っていると2回目の2ハゼというはじける音がします。
珈琲豆は油を結構含んでいるため1ハゼを超えて豆の温度が高くなると煙が出てくるのです。
2ハゼを超えると豆自体はフレンチローストやイタリアンローストのように表面が珈琲豆の油でテカテカとしてきます。この焙煎状態はミルクを入れて飲むカフェラテなどに向いているでしょう。
それ以上に煎ると炭になってしまうため、私はアイスコーヒー用なら2ハゼ後のテカテカした状態として、通常は一部の豆が2ハゼした音を聞いて焙煎を止めます(1.5ハゼ的なイメージです)。
1ハゼは浅い煎り方なので香りの薄い酸味の効いたさっぱりした珈琲になりこれはこれで美味しいです。2ハゼまで煎ると香りが強くて苦味のある味になりますが、これは好みの問題ですね。
なんだか難しい事を言っているように感じると思いますが、実際に豆を煎ってみると、すぐにわかると思いますので、そんなに難しい話ではございません。
上記の画像は一部の豆が2ハゼした状態で加熱を止めた状態です。焙煎直後の豆は熱いためそのままだと焙煎が進んでしまうことから、焙煎後はうちわや扇風機などで冷やした方が良いです。
ただ、私は面倒なので家の外で鉄のザルからザルに豆を移動させて豆を冷やしつつ、チャフ(薄皮)を風で飛ばしてしまっていますが、住宅街ではチャフを風で飛ばすのは問題かもですね。
焙煎した豆は100均で売っているプラスチックの密閉容器に入れて冷凍庫に保存し(ガラス容器は冷えると持つ手が痛い)一週間程度で消費しています。あ、キリってキリマンジャロの略です。
珈琲豆を煎ってから5時間程度すると香りが出て飲めるようになりますが、できれば最初は騙されたと思ってミルクと砂糖を入れずにそのまま珈琲を飲んでみて下さい。
焙煎したての鮮度の良い珈琲はお茶のようにミルクと砂糖がなくても美味しいのでこれはこれで衝撃的な体験ができます。もちろんお好みでミルクや砂糖を入れても良いと思います。
豆の煎り方については、大阪にあるハマ珈琲さんの動画を参考にさせて頂いてますが、これ以外にも色々と方法を試していきたいと思います。
まぁ、こんな感じでしらみつぶしにあらゆるパターンの珈琲の焙煎方法を探るという方法はエアコンの運転方法を確立する努力に通じるものがあります。
私のお薦めとしては初めて手鍋で焙煎をされる方はIHコンロの火力「4」で15分煎ってみてください。焙煎中に蓋を途中で開けるとチャフが飛び散るので蓋は開けないで我慢です。
抽出の事前準備
全自動珈琲マシーンをお持ちでない場合はミル(粉砕器)や抽出器が必要になります。珈琲豆を細かく砕くにはフードプロセッサーを利用するなど方法は何でも良いと思います。
私は全自動コーヒーマシーンの他に上記のような4000円程度の珈琲用の価格の安い粉砕機(ミル)を持っていますが、購入するのであれば丸洗いできる機器がお勧めです。
ミルで豆を細かくして機器をひっくり返してトントンと叩いて、ミルの蓋の部分の集まった砕いた豆を取り出して珈琲を淹れています。
豆は細かく砕けば苦味が抽出されやすく、荒く挽けばあっさりと酸味のある味になると思いますので、私の中では飲みたい珈琲の状態に合わせて以下のような組み合わせで豆を挽いています。
粗びき | 細びき | |
浅煎り | 〇(あっさり、酸味あり) | ー |
中深入り | 〇(バランスよし) | 〇(少し苦めでコクがある) |
深入り | ー | 〇(カフェオレなど) |
抽出方法
珈琲の抽出方法には大きくわけて、挽いた珈琲豆にお湯を通過させる透過(とうか)式とお湯の中に挽いた珈琲豆を漬ける浸漬(しんし)式の2つがあります。
エスプレッソマシンによる抽出は一般的には浸漬法に分類されるようですが、圧力をかけて短時間で抽出することから味わいは浸漬法とはかなり違うため私は別物だと思っています。
抽出方式 | 代表例 | 味わい(私の主観を加味しています) |
透過式(とうか) | ドリップ方式 | 雑味は少ないが豆の量が必要 |
浸漬式(しんし) | フレンチプレス、サイフォン | 雑味は増えるが少量の豆で濃く抽出できる |
エスプレッソ式 | エスプレッソマシーン | 雑味は少なく味は濃い |
ドリップ方式は一般的な紙のコーヒーフィルターをセットしてお湯を上から注いでコーヒーを自然落下させる方法で、浸漬式は珈琲をお湯に漬け込んでしばらく待って抽出する方法です。
どれが良いというものではありませんが、豆をお湯に漬け込む浸漬式は豆によっては苦味やエグ味が出てしまうため、飲みたい味や豆の状況に合わせて抽出方法を変えると良いと思います。
最近は100均でも機器が売っているフレンチプレスはコーヒーフィルターを使わないためローコストに浸漬式の珈琲を入れることができますが細挽きの豆に対応できないことと掃除が面倒です。
クレバードリッパーという商品はコーヒーフィルターを買う必要はあるものの、機器の下に弁がついていて透過式と浸漬式さらに粗びきと細挽きの両方の豆に対応できるため便利だと思います。
ドリップ式の珈琲の淹れ方は最初に少し豆にお湯をかけて蒸らしてから回すようにお湯を入れるなど色々と技法があるようですが浸漬式はお湯につけて3分程度待つだけなので簡単なようです。
カフェで珈琲を飲めば値段は高いですが、カフェでは抽出も1つのパフォーマンスとなっていて、その技術やお店の雰囲気への対価だと思えばそれも良いと思います。
最後に
本日は直接の家作りの話ではございませんが、生活のネタを記事にしてみました。まだまだ、珈琲については勉強することがたくさんあるので日々修行です。
無理やり家作りの話に持っていくとすれば、今回の記事はIHコンロの便利な使い方という話であり、太陽光発電の余剰契約の方は安いコストで珈琲を焙煎することができます。
私は高性能な家についての情報を中心に発信しています。当然に生活のネタは色々とあるのですが、自分自身が生活の記事を書くのは面白く感じないのであまり気分が乗らないのですよね。
当たり前ですが家は性能だけで快適になる訳がありません。高性能住宅であっても当然に日々の生活の事を踏まえて家作りを考えますが、そのようなことはあまり記事にしていないだけです。
しかしながら、同じ一条施主のまぼこさんは「ジャバ」や「チャーミー」など、どこにでも売っている清掃関係の商品を使ってたくさん読まれる記事を書いています。
最初にジャバの記事を拝見したときは正直「え?」と思ったのですが現実問題としてたくさん読まれて役に立っている記事なわけです。生活感のある記事って重要ですよね。
どこにでも売っている商品を使って多くの人に読まれる記事を書けるまぼこさんの着眼点は天才だなと思います。私は家作りの経験値はあるものの才能がない努力型の人間なのでしょう。
生活の中で沢山の人に読まれる記事と私のように設計時に読まれるマニアックな記事は違うと思いますが人には得意不得意があるので読者が必要に応じて読んで頂ければ良いのかなと思います。
本日は以上でございます。