本日は私が書いた二冊目の電子書籍の出版についてです。タイトルは「高性能住宅を小さく建てて豊かに暮らす」です。
ミニマリストという言葉がありますが間取り版のミニマリストと言えば良いでしょうか。
豊かな生活という定義は人それぞれですが、私は住宅ローンの不安がなく家族が笑って快適に過ごせる家が豊かさの1つの要素だと思っています。
予算不足の方は必見のこれまでにないミニマムな全館冷房対応の間取り集です。15坪~28坪までの間取りを12個ほど作ってみました。どれも一般的な間取りとは異なります。
本の価格は本気で家作りを考えたいという人を想定して少し高めの1000円としていますが、Kidleの無料期間で読めばタダでお読みいただけます。
今回はエアコンの位置を含めた間取りの本であるため、住宅性能の数値的な要素は耐震性以外は記載せず、難しい話は置いておいて家作りを楽しみましょうという本でございます。
また、エアコンの設置場所を確保するために間取りを犠牲にするなんて本末転倒ですから、i-seriesの方にはエアコン全館冷房で間取りが大きく歪む場合はさらぽか空調をお勧めしています。
逆に言えば、エアコン1台で全館冷房をするにはエアコンの位置を考えながら動線に優れた間取りを考えるという難易度の高い作業が必要だと私は思います。
間取りと空調のどちらを優先させるかなんて思わないで欲しいです。両方とも実現するために一生に一回のイベントであるなら燃え尽きるぐらい考えても良いのではないでしょうか。
住宅の快適性という要素は間取り・空調・生活動線・音などたくさんありますが、優先順位という言葉で簡単に妥協しないで諦めずに可能な限りすべてが両立できるように考えたいものです。
お金がたくさんあればハイレベルなプロにお任せで良いかもしれませんが、そうそうお金がある人なんていないでしょうから、施主はあらゆる場面で判断を問われると思います。
これまで、一条工務店の施主以外の方を含めてInstagramでエアコンの設置場所の相談を受けてきましたが、300万円たりないといった話を良く聞きました。
地場ビルダーで高性能な家を建てたことがある私のとって一条工務店で家を建てるかどうかなんてことは問題ではありません。ただ、ハウスメーカーの良いところは認めるべきでしょう。
相談の中には坪数を小さくすれば300万円削減できるのにと思うことがしばしばあったため、エアコンの位置を示した小さな家の間取りを作って公開しようと考えました。
ただし、住みにくい小さな家ではなく、生活動線と空調経路までしっかり考えた小さな家です。
私は地場ビルダーで建てた二軒目家において小屋裏エアコンを自力で実現した経験があり、そのノウハウを一条ハウスに応用したエアコン1台による全館冷房としてブログで公開してきました。
床下にエアコンを設置したことはありません。基礎断熱された床下にダクトでエアコンの暖気を入れる方式は実施していましたが、これはニーズがないと思うので特に公開していません。
全館冷房のノウハウを公開するために、あえて業界で注目されている一条工務店で家を建てたなんて人は私ぐらいだと思います。こういう変わった人も世の中にはいるんですよ。
省エネ基準とか一次エネルギーがどうしたこうしたなんて話をしても国民はピンとこないと思いますから、コストの面から家作りの話をした方が良いのかもしれません。
そして、私が家作りで一番大事だと思っていることは家事が楽になることです。私が梅雨から秋にかけて家中の相対湿度を60%以下にしている理由はダニやカビの増殖を抑えるためです。
洗濯物が部屋干しで乾けば洗濯をする時間が自由になります。お風呂にカビが生えにくくなれば掃除の回数が減りますし、ダニが繁殖しなければ布団を干さなくてよくなります。
さて、最近は住宅系YouTuberも増えてきて色々な情報が手に入りますが、全館冷房のノウハウは企業秘密だとして公開されていません。
世の中は全館空調システムを導入するかノウハウのあるビルダーに依頼して、それなりに高額なお金を払わないと夏に快適な家が手に入らないというシステムになっているようです。
タダで快適な生活を手に入れようなんて考えは虫が良すぎるということかも知れませんね。
しかし、これから家を建てる人に無理な住宅ローンを背負って不安な思いをして欲しくはありません。そして、大きな家を建てればそれなりの金額になってしまいます。
私は施主の自己責任にはなりますがお金がない人でも住宅ローンの不安なく快適な家に住んで欲しいと思ってブログを書いており、電子書籍もその延長にあります。
家の性能数値は非常に重要です。ただ数値が良いというだけで豊かな生活を送れるわけではありません。UA値は0.4以下が必須などと私は言うつもりはありません。
家作りは土地の日当たりなどを含めて考えるべきで断熱性能だけで家が快適になるわけではありません。断熱性能は地域と共に日射取得状況そして空調方式に応じて考えるべきでしょう。
私のブログでは数値計算の話が出ていきますが、数値などは家作りの一部の要素でしかありません。ただし、プロにお任せではなく誰かが計算して検証しなくてはならないと思っています。
プロにお任せで良い家が建つのであれば一番良いと思いますが、日本の建築基準法は最低限の基準と自ら宣言しているため、色々な面で性能が低い住宅が一般的になってしまっています。
家作りはご予算に応じてで良いのです。そして、家作りにおいては、家具を楽しみ、照明を楽しみ、庭造りを楽しみ、何より関係者を含めた家作り自体を楽しみながら家を建てたいものです。
ただし、家作りは空間デザイン・性能・住み心地などすべてが重要ですから、限られた予算の中でそのすべてを実現するには小さく家を建てるという方法があります。
小さな家なんて嫌だと思う人もいると思います。それはそれで1つの価値観ですから良いと思いますが、よく考えられた小さな家は小さくても粗末な家ではないと私は思います。
多くの人は予算が合わないと住宅依頼先を変えるという手段を取ると思いますが、間取りをトコトン考えて家を小さくすれば希望の住宅依頼先で家を建てることができるかもしれません。
素人の私が書いた電子書籍ですから参考までにご覧ください。内容について信じるか信じないかは読む人の自由です。
さて、電子書籍の出版は内容のチェックを含めて非常に疲れます。ただ、予算の厳しい方が私の情報を見て何かの役に建てば良いなと思って本を起稿しました。
仕事を持ちながら本を書いたので非常に疲れました。しばらくブログはお休みしたいと思います。
本日は以上でございます。